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発表の題名: 情報処理学会論文誌「教育とコンピュータ」におけるMoodle3を用いた論文査読システムの構築
発表の種類: Presentation (20 mins) プレゼンテーション(20分)
発表の言語: Japanese 日本語
発表のキーワード: 情報処理学会論文誌「教育とコンピュータ」, 論文査読システム, Moodle3, FilterCodesプラグイン, Workflow blockプラグイン
情報処理学会論文誌「教育とコンピュータ(TCE)」では2014年の発刊当初から論文査読システムとしてMoodleを用いてきた。論文の投稿受付に課題モジュールを用い、投稿された各論文に対して著者連絡用コース・第1査読者用コース・第2査読者用コース・メタ査読者用コースの4コースを作成する方式でシングルブライド査読を実現していた。投稿件数の増加に伴い、このやり方では査読進捗状況の把握が難しく、また、査読用コースの運営における手作業の比率が高くシステム運営業務の引き継ぎが懸念されることから、Moodle3に各種のプラグインと若干のコード修正を組み合わせることで新査読システムを実現し、2021年7月より新査読システムでの査読を開始した。
Moodle3では「セクション」に対してグループに基づくアクセス制限ができることを利用し、コース内に著者連絡用・第1査読者用・第2査読者用・メタ査読者用の4つのセクションを設けることで1つの論文の査読が1つのコースで完結する方式とした。この工夫に加えてMoodleの基本機能と各種プラグインを適切に組み合わせることで論文査読と論文誌の運営が行えることを報告する。
- Peer review details査読詳細
Peer Review 1
クライテリア | 評価 |
---|
内容の明瞭さ | 8 / 10 |
発表の長さ: | 7 / 10 |
独創性と革新性: | 8 / 10 |
公募内容との関連性: | 8 / 10 |
体裁や内容の質: | 8 / 10 |
総合評価: | 40 / 50 |
| 79 / 100 |
フィードバック LMSを学習以外の用途へ応用する本実装は,Moodle活用の裾野を広げる上でとても役に立つ発表です.ただ,論文の査読システムというのは用途がかなり限定されます(とても有用であると理解しています)ので,できればここで実装したプラグインや改造をベースにして,この査読システムをさらに別用途に発展できるというAppendixな提案もあるととてもエキサイティングです.かなり技術的な内容になると思います.20分という限られた時間で技術面のお話を行い,さらにディスカッションまで行うことが可能かどうか.個人的には40分の発表枠に変更して頂いても構わない内容だと思います(もしAppendixな提案も行って頂けるのであれば特に).
Peer Review 2
クライテリア | 評価 |
---|
内容の明瞭さ | 10 / 10 |
発表の長さ: | 10 / 10 |
独創性と革新性: | 9 / 10 |
公募内容との関連性: | 10 / 10 |
体裁や内容の質: | 10 / 10 |
総合評価: | 50 / 50 |
| 99 / 100 |
フィードバック 内容について 概要が非常にわかりやすくまとめられています。特に大学の教員にとっては,各種学術誌の編集作業に関わることも少なからずあり,査読システムの構築・運用は関心の高い話題の一つと思われます。改善可能な点 「Moodleの基本機能と各種プラグインを適切に組み合わせる」の部分については,字数制限等の範囲内で可能な限り具体的な機能名やプラグインを例示していただくと,より明快な概要となるかと思います。
Peer Review 3
クライテリア | 評価 |
---|
内容の明瞭さ | 10 / 10 |
発表の長さ: | 8 / 10 |
独創性と革新性: | 8 / 10 |
公募内容との関連性: | 8 / 10 |
体裁や内容の質: | 8 / 10 |
総合評価: | 40 / 50 |
| 82 / 100 |
フィードバック 「論文の査読」という利用方法ではありますが、応用・転用によっては授業におけるレポートの評価や学生間でのピアレビューなどにも活用可能な方略と思われます。また、学会や研究会でMoodleを利用している事例も増加していると考えられ、貴学会からの発信が他学会等の役に立つことが検討されます。コード修正が必要な部分もあったとの記載ですので、可能であれば発表の中でそのあたりについては触れていただければ幸いです。