Moodle入門者向けの情報(Wiki)
Moodleに興味のある方,初めて使おうとしている方向けの情報を皆さんでまとめましょう.
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修正日時: 2018年 08月 20日 19:15 ユーザ: SHIRAI Tatsuya →
Moodle(ムードル)とはなにか
基本的な機能
MoodleとはLMS(Learning Management System)の一つです。仮想学習環境(VLE: Virtual Learning Environment)とも呼ばれます。eラーニングを支援するWebサービスです。
学習管理システム(LMS)と呼ぶととても堅苦しい教務システムの印象を受けますね。実際には学生が学習を行う上での支援を行う全般的なWebサービスを統合したシステムです。学習用ポータルサイトと考えて頂いても良いでしょう。勿論、課題を提出させてそれを採点したり、小テストを課してその成績を評価したり、提供した課題の閲覧状況をチェックしたりするといった学習状況と成績を評価することにも使えます。Moodleは社会構造主義に基づいて設計されています。学生が自ら学び、他者と協働して議論を通して知識の定着を図るためのコミュニケーションの機能も備わっています。
まずイメージを先に
「Moodleを本校に導入する」と伝えた際に一部の先生から「それはWindowsにインストールするソフトウェアですか?」と聞かれます。MoodleはWebサーバー上にインストールして運用するWebサービスです。大学であれば大学内のサーバーにインストールして運用します。学生や教職員は各人のパーソナルコンピューターやスマートフォンなどに搭載されるWebブラウザ(あるいはスマートフォン用専用アプリ)を通してアクセスします。利用者はMoodleを利用するために特別な技術を学ぶ必要はありません。
どこかの会社がMoodleというサービスを提供していて、そこにアクセスする(Blackboardなどはそうですね)というものでもありません。したがってサービス提供会社の事情に振り回されることはありません(※自己責任)。
はいくつかのサイトの記事を読んで下さい
Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AB
歴史的な背景などがご理解いただけるでしょう。
moodle.org (Japanese moodleコース)
https://moodle.org/
本家です。Moodleを開発・公開しているサイトです。このサイト自体がMoodleで構築されています。ここに全世界のMoodlerが集います。
https://moodle.org/course/view.php?id=14
moodle.orgでユーザーアカウントを作成すると入室できるコースの一つです。ここはJapanese Moodleというコースで、日本語話者がMoodleについて情報交換を行う場です。初歩的な質問から専門的な議論まで幅広く情報交換が行われています。
株式会社イーラーニング
http://www.e-learning.co.jp/?page_id=2090
公式なMoodleパートナー企業の一つ(日本国内に三社)のイーラーニング社が提供している「Moodleとは」のコンテンツです。
よくある質問
お金はどれくらい掛かるの?
Moodle自体はオープンソースかつフリーなソフトウェアですので、ソフトウェアに関しては使用料や契約は存在しません。moodle.orgから誰でも自由に全ソースリストをダウンロードできます。
お金が発生するのはそのサーバー資産(モノ)と管理(ヒト)です。先生が自分で立てたWebサーバーにMoodleを導入してサービスを提供する場合は一切、お金が発生しませんが、これはいずれ限界を迎えます。きちんと予算を取ってWebサーバーを学校で導入し、正規業務の一つとして情報処理センター等の職員の業務に組み込むべきでしょう。Webサーバーの更新費用も予算計画に組み込むべきです。
あるいはMoodleサーバーの学内への設置やその管理を外部業者に委託する大学も少なくありません。この場合も「導入して終わり」ではなく、その後の運用もきちんと計画に入れましょう。
オープンソースだとセキュリティ上の問題があるのでは?
多くの学校や企業で利用しているサーバーOSであるLinux、WebサーバーであるApacheなどもオープンソースです。全ソースリストが公開されていることは、確かにバグを見つけ出して攻撃を仕掛けやすいでしょう。鍵はその「利用者数」です。Moodleは全世界で広く、沢山の大学等で用いられています。バグや脆弱性を事前に発見、あるいは攻撃を受けた報告がmoodle.orgに伝えられると速やかに対応策(プログラムの修正)が行われます。
ソースリストが公開されていなくても、攻撃者は攻撃を試みます。典型的ないくつかのパターンを網羅的に試してきます。ソースリストが公開されていない場合、その攻撃を検知して報告しても提供元がプログラム修正を行い対策を施すまでサービスを停止せざるを得ません。ソースリストが公開されていれば緊急的な対策を各サーバー管理者側で施してサービスを継続できます。