The year of the MOOCと言われた2012年以来、アメリカ発のオープンエデュケーションは世界を席巻しているが、一方ではその限界も指摘され、すでに時代はポストMOOCに向かって動き出している。現在のMOOCには、プラットフォームのスケーラビリティ、高コストなユーザー認証、学習完遂率の低さ、数万人の学習者に対する適切な指導法の不在、既得権者の抵抗、そして不十分なビジネスモデルなどの問題がある。我々NPO CCC-TIESでは、1996年以来日本における教育のオープン化に取り組んできており、ここ一年は、ポストMOOCのラーニングプラットフォームの開発に取り組んできた。それが、電子書籍をポータルとしMoodleをバックエンドとしたCHiLOs (Creative Higher Education Learning Objects) である。その目標は、大規模オンラインコースに耐えうる統合VLE(Virtual Learning Environment)の構築であり、そのコンセプトは、統合VLEのマイクロ化である。今回は、このCHiLOsの開発経験を通じて、次世代のラーニングプラットフォームを考察する。